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AIのもたらす技術革新の方向性と対策

AIのもたらす技術革新の方向性と対策_b0188828_9543449.jpg最近、A.I.(Artificial intelligence、人工知能)のことに関心があって、色々なサイトやYouTubeの動画などみてます。2045年あたりに起こるであろうという技術的特異点(シンギュラリティ)など想像を絶する未来が起こるであろうという予測図もあります。

その一つの動画の中に、NHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」というのがあり、将棋の羽生善治名人が取材リポーターとしてAIの最前線の現場を巡ってました。内容的には極めて多岐にわたり、人工知能が社会で実用化されてました。

 ● グーグル傘下のDeepMindという会社が開発したAlpha碁(直観と創造性)
 ● 自動運転
 ● シンガポールでの都市交通制御や介護システム
 ● DBS銀行の職員不正防御システム
 ● アメリカマイクロソフトの開発した人工知能「Tay」の暴走
 ● 命令の是非の判断力、思いやりや社会性を身につける実験 - タフツ大学
 ● 画家の絵画を解析して、レンブラントの新作絵画を書き上げるAI

この人工知能の中核的技術となるのが、人間の脳の神経回路の仕組みを模して画像などから特徴を抽出する「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる技術。従来の機械学習は人工知能が識別できるように、人間が特徴を与えていた。ディープラーニングは沢山のデータ、画像をだけを与えるだけで、人工知能が独自に分析して、自分で認識、判断できるようになった。

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画像の中の被写体を識別する「画像認識技術」の性能は、「ディープラーニング(DeepLearning)」によって近年急速に向上。そのディープラーニングを癌(がん)など悪性腫瘍の検出に適用しているのが、米サンフランシスコに拠点を置くスタートアップの米Enlitic。同社のシステムのがん検出率は、人間の放射線医師を上回る。

この会社では大量の健康な人の肺のCT画像と癌患者のCT画像を与えることで、人工知能が勝手に、がん患者のCT画像とはこういうものだと判断するみたいです。ただ人工知能がどのような解析アルゴリズムを用いて、癌を発見しているのかは開発者にも分からないみたいです。ディープラーニングは音声認識や自然言語処理などにも使われていますが、最もめざましい成果を挙げているのは、やはり画像認識の分野みたいです。

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医師専用コミュニティサイト「Medpeer」が今年5月に医師を対象に実施したアンケートでは、回答した3701人の医師のうち90%が、「人工知能が診療に参画する時代は来る」とした。このうち最も多かったのが「10~20年以内に来る」と回答した医師で、全体の33%を占めた。10年以内を含めると、全体の69%が20年以内に人工知能が診療に参加すると考えているみたいです。

人工知能(AI)が医療を変える! わずか10分で白血病を見抜き患者を救った「IBM Watson」の底力



ますます社会進出が目覚ましい「人工知能」について語らとき、しばしば起こるのが「人間の仕事は人工知能に置き換えられてしまうのか」という問題。では実際に、近未来的に、これから何が起きるのだろうか、そして、それに備えるために、私たちは今から何を学習すべきかと松尾豊氏が語ってました。
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松尾豊 東京大学准教授(人工知能とウェブ工学が専門)

方向性

5年以内
各分野、特に法律や医療、会計、税務などのデータに基づく、かつ現在多くのコストが支払われている分野でビッグデータ化、人工知能化が進み、一部の作業が自動化されていくでしょう。

5〜15年以内
いまは監視員や警備員などが担っている監視系業務、商品の数を数えたり店の売り上げをエクセルにまとめるなどのルーティーンワークがコンピュータによって置き換えられ、ひとはよりクリエイティブな仕事に専念できるようになる。

15年以上先
ひとが担う仕事が2極化していくということ。データに基づく試行錯誤が難しい状況下での「大局的な判断」が求められる仕事か、営業、星付きレストランの店員など「対人間の高級なインターフェース」が求められる仕事。


対策

私たちは人工知能時代に向けて、どのようなテーマについて学習すべきか。

1.「データに基づく試行錯誤がしにくい職業に求められるスキル」
人工知能が得意とする「データに基づく試行錯誤」がしにくい職業に求められるスキルを学び、培うのがよい。例えば「経営」のスキルやクリエイティブな分野の「建築デザイン」。

2.「人工知能」

3.「人間性」を磨くということです
人に共感したり、人とコミュニケーションをしたり、文化や芸術を理解するような、人工知能にはどうしても再現の難しい人間らしさ。

ただ、人工知能をなめたらいかんと思います。研究者たちは人工知能に、判断力、直観力、創造性、そして人間らしい心が持てるように切磋琢磨してる。人工知能自体が、単なるビックデータ解析を得意とする機械的体質から、もっと人間らしいコミュニケーションができる生命体へと生まれ変わろうとしてるのが現状だから。
by nhajime3 | 2016-10-30 11:20 | 医療. 健康
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