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アメリカ大統領選挙における白色革命

何故かしら、平日の火曜日に四年毎に行われるアメリカ大統領選挙。昔は、日曜日には教会に行くからダメ、そして交通機関が余り発達していなくて、投票会場に行くのに約一日掛かるから火曜日になったと言われています。金に汚なくて嫌われている民主党のヒラリー候補、同じように差別主義者として嫌われている暴言王の共和党トランプ候補、どちらも選びたくない嫌われ門同士の大一番でした。

私は長年の永住権保持者だけど、アメリカ市民でないから投票権もないし、時々来る裁判員の権利もない。あるのは税金を納める義務だけでけど、関心があったので態勢が判明する深夜の2時ごろまで速報を見てました。前評判ではヒラリー候補勝利の予想が圧倒的でしたが、蓋を開けてきたら、マスコミの意に反してトランプ候補の大勝でした。

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上のマップは今回の大統領選挙の投票結果です。橙が共和党、青が民主党。大体、民主党は東部、西部、そして中西部に強いのが伝統的で、保守党は田舎に強いのがほとんど変わらないです。だからまともにやったら選挙は人口の多い州に強い民主党の圧勝なんですけど、何時も中西部の動向が選挙戦に大きく影響をもたらすようです。今回は従来の民主党基盤だったウィスコンシン州、インディアナ州、オハヨー州、ミシガン州、ペンシルベニア州が共和党に鞍替えしてます。続に言われていた「隠れトランプ」の存在。「隠れトランプ」は、世論調査で尋ねられても、差別主義者と思われたくないから本当のことを言わないから、実際の数字が世論調査よりも3-8ポイントはトランプの票へと積み上がるのでは言われていた。


b0188828_23111588.jpg今回のトランプ候補の勝利は、ラストベルト(鉄鋼や石炭、自動車などの主要産業が衰退した工業地帯)に取り残された、没落した白、人労働者層の反乱であり、「特権階層の資本主義」とそれを支えるエスタブリッシュメントを天誅を下す刃の一票だった。8年前、チェンジを約束し、ウォールストリートを批判し、米国製造業の復活を公約したオバマ政権が、逆に国内格差を拡大させ、貧しい者をさらに貧しくさせ、製造業と労働者を没落させたことへの怒りと恨みが、トランプ支持へと反旗を翻した動機となっている。オバマ大統領が登場した8年前のような変革への期待の一票ではなく白い衣をまとった捨てられた者たち憎悪に燃えた逆襲であった。

オバマ政権による寛大な移民政策。膨大な不法移民が豊かなアメリカに雪崩れ込み、彼らは自分たちの職を奪い、自分たちの税金で医療、学校、住宅などの様々な公的サービスを受ける反面、自分たちはますます貧困に陥っていくのに、政治家は何もしない、聞こうともしないことへの憤りと恨みのパンチを繰り出す。それは丁度、英国が欧州連合(EU)を離脱した要因となった移民問題と全く同じ図式になっている。トランプが勝ったら世界は経済は大混乱になると言われていたけど、やはり今回の選挙も経済よりも感情が勝った選挙戦だったみたいです。

アメリカの中西部は、自分がアメリカに来た当初を費やした思い出の地。オハヨー州のシンシナティの高台にオフィスがあり、目に前にはGEの飛行機のエンジン工場があった。その地を起点として、オハヨー州、ケンタッキー、インディアナ州の各工場を回ってセールスをしてた。あの頃のアメリカの中西部はまだ元気だったけど、今は新しい産業に生まれ変われないまま、斜陽の一途を辿っているのかと思うと、複雑な気分になります。
by nhajime3 | 2016-11-09 14:36 | 地域活動
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