米国で「リテールクリニック(Retail Clinic)」と言われるコンビニクリニック(Convenient Care Clinic: CCC)が急激に増加してます。
Retailは日本語で「小売店」のことを指す。米国でのリテールクリニック第一号店は、2000年にミネソタ州ミネアポリス・セントポール都市圏にあるCub Foodsというスーパーマーケット内に出来た。リテールクリニックはこのように、食料品店や薬局の中に間借りして診療を行い、大手薬局チェーンのCVS、Walgreens、Targetや大手食料品店チェーンkroger、といった企業が運営母体となっている。日本でも有名な食料品店、ウォルマートもリテールクリニック事業を始めている。メイヨークリニックという全米トップクラスの有名ブランド病院も、ウォルマートの中にリテールクリニックを設立した。リテールクリニックは2006年には全米で200店舗しかなかったが、2014年には1800店舗を超え、900%という驚異の増加を遂げている。 ![]() 各地に散在してた小さなドクターオフィスを閉鎖して、一つの巨大なクリニックを新しく去年11月に作りました。内部に、ドクターオフィスとともに、CT/MRI/X-Ray/Ultra Sonicなどの画像検査施設やその他の検査施設があります。でも、ここに行くには予約が必要で、MyChartというオンラインアカウントを作って予約してくださいと言われてます。この前、面白がてら中を見学したら、もちろん受付の人が数人いましたけど、なんか使い方が分からない、自動でチェックインする機械が並んでいました。それとは別に、医療会社系のコンビニクリニックがあります。先月、帯状疱疹に掛った時、慌てて飛び込んだクリニックです。原則的に年中無休で、朝9時から夜8時までオープンしていて、予約不要という便利なクリニックです。アメリカの医療は原則的に完全予約制で、緊急のERに担ぎ込まれるときでも、無断でいったら膨大な医療費の請求書が舞い込みます。 ![]() ![]() 中に入ったらキオスク端末に、名前と生年月日と病状を入力します。画面に、現在、患者が何人待ってるか、待ち時間はどの位なのか表示されます。 このクリニックは比較的空いていて、何時も何かあったら利用してます。診察室とX-Rayなどの簡単な施設しかないから、病状が軽傷だけど緊急性の要する患者が多く利用してるみたいです。丁度、私みたいに生死に関わる病気じゃないけど、早期治療しないと後々酷い後遺症が残る「帯状疱疹」の治療のケースなどが含まれますね。InDemand社製のビデオリモート通訳装置 多種多様な言語を話す人が押し寄せるアメリカでは、患者とのコミュニケーション齟齬を少なくするため、各医療施設にはビデオリモート通訳装置の設置が義務ずけられています。この通訳装置と通訳資格者がリンクして、患者と医師の仲立ちをします。どこかの統計で、患者と医師との充分なコミュニケーションが取れず毎年数千人が亡くなっていると言ってました。それと毎年25万人以上が医療ミスで亡くなっていて、アメリカで亡くなり人の理由の第三番目に入っています。試しに、自分の話した内容をちゃんとドクターに翻訳してるか、この前聞いていたらちゃんと翻訳してました。たまに、ばっさりと削られた内容もありましたけど。 ![]() ここのコンビニクリニックの先生は、NP(ナースプラクティショナー)。アメリカの公的資格を持ち、医師の指示がなくても一定レベルの診断や治療などを行うことができる独立した医療提供者であり,プライマリ・ケア(外来診療)を中心に活躍してます。このような資格者が医師偏在・過重労働対策として成果をあげていることは報告されています。日本でも一時NPの導入を考えていたことがあるみたいですが、日本医師会の「医療の安全」を理由に、NPについては過去の議論から一貫して慎重な姿勢を示しています。 米国でもNPの導入については、医者じゃなくて大丈夫なのか?、治療の質が低下するのでは?、無駄な加重治療をして帰ってコストが増えるので?などの懸念材料が指摘されました。しかし、実際に声高に反対意見を叫んでいたのは患者ではなく、米国医師会や米国家庭医学会、米国小児学会など、既得権益を脅かされる団体であった。これらのうち、治療レベルの質やコスト、抗生剤処方行動についてはすでに複数の研究がなされており、その懸念は払拭されています。 日本では違った意味での駅ナカのコンビニクリニックがあります。勤務帰りの患者さんが立ち寄りやすい立川駅、川崎駅と新宿駅そして東中野駅(ナビタスクリニック)、東京駅と千葉駅(東京ビジネスクリニック)構内にあります。日本の医療が抱えている最も身近な問題は、帰宅後に受診したくても診療時間が終わっている、子供が夜急に熱を出しても診てくれるところがない、総合病院は何時間も待たされるなどの問題解決の患者目線として登場しました。夜間診療は高いコストに見合った保険点数がつかず、魅力がなかったけど、立地条件とやり方次第で採算は十分取れるとのことです。都会勤めの人にとっては福音ですけど、医師の偏在性ゆえに医療崩壊の危機が地方にとっては、まだまだ苦労が続きそうです。
by nhajime3
| 2019-01-11 13:23
| 医療. 健康
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